[読書]Q and A

Q&A

出版社/著者からの内容紹介
『これからあなたに幾つかの質問をします。
ここで話したことが外に出ることはありません――。

2002年2月11日（祝）午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず――。次々に招喚される大量の被害者、目撃者。しかし食い違う証言。店内のビデオに写っていたものは？　
立ちこめた謎の臭いは？　ぬいぐるみを引きながら歩いてた少女の姿は？　はたして、これは事件なのか、それとも単なる事故か？　謎が謎を呼ぶ恩田陸ワールドの真骨頂！ 』

最大の特徴は事故の当事者への問答形式で話が進展すること。各々見たものが食い違っていて一向に全体像が見えてこない様はかなりわくわくすっぞ！！

原因不明の事故をはじめとして、人間同士の不信感や日常に存在する「どこにでもありそうな」恐怖をうまく描いています。恩田氏が達筆なせいか異様に生々しく状況が伝わってきますよ。
ジャンルは一応ミステリーとなっていますが、ホラー要素が多めです。

オチに関しては賛否両論だと思います。不快感や後味の悪さを残すのが恩田流という人もいれば、ちゃんとした結末を書かないのは腑に落ちないという人もいるみたいです。
ネタばれになるのであまり言えませんが、自分としてはもう少し違う結末を書いてほしかったかな。

すっきりするオチを必要としない（？）人は是非読んでみてください。